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ダイヤの原石

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ホステルに泊まったのには訳がある。

新しい場所を訪れると、地元の人の情報は重要。
学部時代、沖縄から滋賀まで一人旅をしたが、観光名所と呼ばれる場所はどこも退屈。
写真の被写体として話しかけた人たちにくっついて、絶好の撮影場所を見つけたこともしばしばあった。

以後、はじめの数日はホステルやユースで出会う人と情報交換するようにしている。


スピタルロンドンハウスは東ロンドンBethnal Green駅からすこし歩いた場所にある。
ロンドンの東と南のZone2以降は低所得者が住む、治安の悪い地域。
だがウィークエンドはマーケットが立ち並び、Brick Lane(最寄り駅:Shoreditch)にはギャラリーや古着屋の店に若者が集まる。
Liverpool Street Stationの周辺もアート系の狙い場だという。

だが楽しい話だけでは困る。
Hamburgに着いた日、見回りの警官数人に聞いたときと同じく、危険地域を詳しくおしえてもらった。

こんな話を聞いた。
昨年ロンドンに語学留学した友人の受けた被害と同じ。
窓の外では子どもが投げた火炎瓶で火事が起き、突然窓から奇妙な水風船が投げ入れられる。
学校と契約しているホームステイ先というのが一番曲者で、床に落ちたベーコンを何食わぬ顔で皿に盛る家主も多い。




危険地域と呼ばれるのは南と東のZone2以降。
黒人率が異常に多いBrixton、Kensington、くわえてBethnal Greenの北に位置するHackneyでは女性は襲われると思ったほうがいい。
Zone3は全体的に用心すべき場所で、南ならWalthamstow Centralはアブナい。
ただ治安の悪い場所ほど、いい音楽が生まれる。

Zone1でも絡まれるのはBakerloon lineのMarylebone。
くわえてSeven Sistersという地域は日本人街の手前にあるギャングの地域で、そこも通らないほうが身のためだという。

危険地域をもし通る必要性が出たら、路地には足を踏み入れず、入ったらいつでも走れるようにしておく。
連れが女性の場合、男性はプライドを優先しがち、でも別の駅に降りるほうがいい。



逆に、北と西は大使館駐在員などが住む高級住宅街。
びびなびロンドンで見つけたフラットがKensal Greenだったが、あるトラブルで破談になってしまった。残念。


そんな情報交換をしつつ、スタッフさんの出してくれる夕食はなかなか美味しい。
きちんとした日本食はすごく久しぶりで、自分にヤバいと感じる...
オーナーのグリーンカレーの美味しさには、かなりビックリした。


私が泊まったのは3日間。
泊まりにくる人はみな面白い人。
MBA取得のためアメリカ留学中の方、ケンブリッジでの語学研修を終えてサッカー観戦+欧州一周を予定している人、ビザが切れるまでイギリスを満喫する人など。

途中で来た方は美容師で、「帰国したらぜひ」と白金のサロンの名刺をくれた。日本では切る側ばかりが増え、名前だけで客がデザイナーに飛びつくので、海外に行く人が増えているという。
私の髪をカットしてくれたスタッフの方も、ロンドンでインターン狙いだそう。
ダンサーのように、一人で身を立てていく強さがある気がする。


Berlinとはまた違う風。
美容師、造園師、DJ...さすがロンドン。
by zbi0zbi | 2006-05-24 23:55
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